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注文が通らないとき、まず分けるのは「相場の側」か「自分の設定の側」かの2つです。この2つは直し方がまったく違うので、混ぜたまま対処すると空回りします。
ボタンを押したのに何も起きない。エラーが出たが意味が分からない。持っていたはずのポジションが入っていない。どれも同じ「約定しない」に見えますが、起きていることは別々です。私も、注文が入っていないだけの場面で、口座の不具合を疑って時間を使ったことがあります。
この記事では、XMで注文が約定しない原因を「注文が出ていない」「自分の設定が足りていない」「相場が受け付けていない」の3つに分けて、見分け方とそれぞれの直し方を整理します。なお、FXはレバレッジにより損失が拡大し、元本割れが生じるおそれがあります。証拠金を超える損失の扱いは口座条件で異なるため、最新の公式規約で確認してください。
「約定しない」の3つの状態

「約定しない」の3つの状態、ここが効いてくるんですよ。
最初にやるのは、自分がどの状態にいるかを確かめることです。
この3つは、同じ画面の前に座っていても中身が違います。注文そのものが出ていないのか、出たけれど拒まれたのか、通ったけれど値が動いたのか。どれなのかで、次に見る場所が変わります。私は長く輸出入の仕事をしておりましたが、荷物が届かないときも同じでした。まだ出していないのか、出したが止められたのか、届いたが中身が違うのか。この三つを分けずに問い合わせると、話がいつまでも噛み合いません。
| 状態 | 画面での見え方 | 原因の方向 |
|---|---|---|
| 注文が出ていない | エラーは出ないが、ポジションも増えない | 指値がまだ届いていない。または注文が残ったまま |
| 出したが拒まれた | メッセージが出て、その場で止まる | 証拠金・ロット・注文の条件など、自分の設定の側 |
| 通ったが値が違う | 約定はしたが、押したときの値と離れている | 相場の側。動きが速い時間帯に起きやすい |
3つ目は失敗ではなく、値が動いている場面では起こりうる動きです。ここを1つ目・2つ目と混ぜると、直しようのないものを直そうとすることになります。
指値が届いていないだけの場合

指値が届いていないだけの場合、ここは押さえておきたいところです。
意外に多いのですが、エラーが出ていないなら、それは不具合ではなく、まだ値が来ていないだけです。
指値や逆指値は「その値になったら実行する」という予約です。値が来なければ、いつまで待っても実行されません。注文の一覧に残っていれば、正しく受け付けられています。
ここで押さえておきたいのが、注文の種類による違いです。成行は「いまの値で、すぐに」出す注文なので、押した直後に結果が出ます。指値と逆指値は「この値になったら」という条件付きなので、条件が満たされるまで何も起きません。すぐに結果が出ないことを不具合と感じるなら、それは成行のつもりで条件付きの注文を出している可能性があります。
例として、次の場所を順に見ると区別がつきます。
- 注文の一覧に、その注文が残っているかどうか
- 指定した値と、いまの値がどれだけ離れているか
- 買いと売りを取り違えていないか(買いの指値は現在値より下に置きます)
- 有効期限を付けていて、それが過ぎていないか
💡 理久の視点
私は急に動いた相場で、飛び乗るのが怖くて指値だけ置いて待ったことがあります。結局その値は来ませんでしたが、約定しなかったこと自体は失敗ではなく、縁がなかっただけだと考えるようにしています。
一覧に残っていて、値もまだ離れているなら、直す場所はありません。待つか、値を置き直すかのどちらかです。
証拠金とロットが足りているか

証拠金とロットが足りているか、ここも大事なところなんです。
エラーが出て止まる場合ですが、拒まれる理由の多くは、口座の余力とロットの大きさの組み合わせにあります。
新しい注文を出すには、その注文を持つための余力が要ります。すでにポジションを持っていると、その分だけ余力が減っているので、同じロットでも前は通って今は通らない、ということが起きます。私の見るところ、ここは「前は通ったのに」という感覚が判断を狂わせやすい場所です。
もうひとつ見落としやすいのが、含み損の扱いです。持っているポジションが含み損を抱えていると、その分だけ余力は目減りします。入金額が変わっていなくても、相場が動いただけで通らなくなることがあるのはこのためです。
例として、次の順で確かめてください。数字は口座の種類や銘柄で変わるため、実際の値は口座の画面で確認してください。
- いまの余力(有効証拠金から、持っているポジションの必要証拠金を引いた分)
- 出そうとしているロットが、その銘柄の最小・最大の範囲に入っているか
- 口座の種類によってロットの刻みが違うので、その刻みに合っているか
- 同時に持てるポジションの数に上限がないか
余力が足りないなら、ロットを小さくするか、持っているポジションを整理するかのどちらかになります。入金して余力を増やす前に、まずロットを落として通るかどうかを試してください。
相場の側が受け付けていない場面

自分の設定に問題がないなら、残るのは相場の側で、これは待つ以外に直しようがありません。
値が激しく動いている時間帯は、注文を出してから届くまでのわずかな間に値が変わります。取引そのものができない時間帯もあります。どちらも自分の操作では変えられません。
例として、次のような場面で起きやすくなります。
- 重要な経済指標が出た直後の数分間
- 週明けの取引開始直後、前の週の終値から離れて始まったとき
- 取引時間の外(銘柄ごとに違うので、口座の画面で確認してください)
- 祝日など、参加者が少なく値が飛びやすいとき
この場面で無理に押し直すと、思っていない値で通ってしまうことがあります。落ち着くまで手を止めるほうが、損失を抑えやすくなります。
画面のメッセージからの見分け方

切り分けの近道の話をすると、出ているメッセージを読めば、どちら側の問題かはほぼ分かります。
メッセージは、拒んだ理由をそのまま書いています。文言は口座やアプリの版で変わりますが、指している中身は次の3つのどれかに収まります。
| メッセージが指していること | どちら側か | やること |
|---|---|---|
| お金が足りない | 自分の設定 | ロットを小さくする。持っているポジションを見直す |
| 値が変わった・受け付けられない | 相場 | 動きが落ち着くまで待つ。押し直しを繰り返さない |
| 取引が無効・許可されていない | 口座かアプリの状態 | 口座が使える状態か、正しい口座に入っているかを確認する |
スマホのアプリでは、メッセージが数秒で消えることがあります。読み切れないときは、消える前に画面を撮っておくと、あとから確かめられます。問い合わせるときにも、その文言がそのまま材料になります。
メッセージを閉じてしまうと切り分けの手がかりが消えます。読んでから閉じるようにしてください。
よくある質問
Q1. 押したときの値と、約定した値が違いました。故障ですか。
A. 値が動いている場面では起こりうる動きで、故障ではありません。注文を出してから受け付けられるまでのわずかな間に、値が動いたということです。気になる場面が続くなら、動きの激しい時間帯を避けるか、成行ではなく指値を使う方法があります。
Q2. 自動売買(EA)で注文が入りません。
A. 手で出した注文が通るかどうかを先に試してください。手では通るのに自動だと通らないなら、原因はEAの側か、自動売買を許可する設定の側にあります。手でも通らないなら、この記事の切り分けがそのまま当てはまります。
Q3. 何度も押していれば、そのうち通りますか。
A. 勧めません。相場が原因の場合、押し直しているうちに値が離れ、思っていない値で通ることがあります。設定が原因の場合は、何度押しても同じ理由で拒まれます。どちらにしても、一度手を止めて原因を確かめるほうが早く終わります。
まとめ
ここまでを一言でまとめると、原因を確かめずに押し直すことが、いちばん高くつく進め方です。
注文が一覧に残っているかを見て、余力とロットを確かめ、それでも駄目ならメッセージを読む。この順で降りれば、自分の側の問題か相場の側の問題かは分かれます。相場の側だと分かったなら、そこから先にできることはありません。
通らない注文を通そうとして値が動く場面ほど、手を止める判断が効きます。押し直した回数は、あとから見返しても何の材料にもなりません。相場に勝とうとするより、相場に居座り続けることのほうが難しい。私はそう思っております。

