複利とは何か──海外FXの文脈で理解する

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この記事でわかること:複利の仕組み/月利ごとに1年後がどう変わるか/5年間の推移/計算どおりにならない理由/シミュレーションツールの限界

複利とは、得た利益を元本に組み入れて、次の運用に回す仕組みです。海外FXなら、取引で得た利益をそのまま証拠金に加えることで、次の取引ではより大きな金額を運用対象にできます。この記事では、月利ごとに1年後・5年後がどうなるかを計算で示したうえで、その通りにならない理由も同じだけ書きます。

なお、海外FXは元本および利益が保証されるものではございません。レバレッジ取引では損失が拡大し、相場急変時にはロスカットが想定価格で執行されず、預けた証拠金を超える損失が生じる場合があります。以下のシミュレーションはあくまで理論値であり、実際の取引においてこの通りの成果が得られるとは限りませんので、ご留意ください。

複利とは何か──利益を元本に組み入れて運用すること

複利とは何か──利益を元本に組み入れて運用すること

複利とは、投資で得た利益を再び元本に組み込んで、さらに運用を続ける仕組みを指しております。海外FXの場合、取引で得た利益をそのまま証拠金に加えることで、次の取引では、より大きな金額を運用対象にできるようになるわけです。

例を挙げるならば、初期資金が100万円で、1か月に10%の利益を得たとします。

  月初の証拠金 その月の利益(10%) 月末の証拠金
1か月目 100万円 10万円 110万円
2か月目 110万円 11万円 121万円
3か月目 121万円 12.1万円 133.1万円

同じ「10%」でも、月が進むほど利益の金額そのものが増えていきます。これが複利の特徴です。ただし、これは毎月きちんと10%の利益が出た場合の計算であって、実際にそうなるという話ではありません。

月利によって、1年後がどれだけ変わるか

月利によって、1年後がどれだけ変わるか

同じ1年でも、月利3%なら約1.43倍、月利5%なら約1.80倍という計算になります。複利の計算式(最終額=初期資金×(1+月利)の12乗)を使った理論値です。初期資金50万円で並べると、こうなります。

月利 1年後の倍率 50万円が1年後に
1% 約1.13倍 約56.3万円
2% 約1.27倍 約63.4万円
3% 約1.43倍 約71.3万円
5% 約1.80倍 約89.8万円

月利が1%違うだけで、1年後の差はこれだけ開きます。ただし、この表は「毎月かならずその利益率を達成した場合」の数字です。実際の取引では市場の変動や損失の発生も考慮する必要がありますので、目標として置ける数字という意味ではありません。

5年間で計算すると、どうなるか

5年間で計算すると、どうなるか

初期資金100万円・月利2%で計算すると、5年後は約328万円という結果になります。年ごとの推移を並べます。

経過 証拠金(理論値) 初期資金からの増加
1年後 約126.8万円 +約26.8万円
2年後 約160.8万円 +約60.8万円
3年後 約204.0万円 +約104.0万円
4年後 約258.7万円 +約158.7万円
5年後 約328.1万円 +約228.1万円

1年目より5年目のほうが、1年あたりの増え方が大きくなっています。これが「時間が経つほど加速する」と言われる部分です。ただし、この試算は毎月安定して2%の利益を得続けることが前提となっており、実際の取引では利益が出ない月も、損失を被る月も発生することを念頭に置いておく必要があります。

計算どおりにならない理由

計算どおりにならない理由

損失が出ると複利の効果は弱まり、損失率によっては、それまでの利益が相殺されます。シミュレーション上では美しく見える複利運用ですが、実際には多くの課題があるのが実情ではないでしょうか。

まず、毎月安定して利益を得ることが非常に難しいという点が挙げられます。市場の変動や予測不可能な経済ニュースの発表により、損失が発生することも珍しくありません。例えば、毎月2%の利益を目標としていても、5か月目に5%の損失を被ってしまったとします。そうすると、それまでの複利の効果が相殺されてしまい、シミュレーション通りの成果を上げることが難しくなるわけです。

理久

表を眺めているうちは、負ける月があることを忘れてしまうものです。私もそうでした。

また、資金管理やロスカット(損失を限定するための強制決済)のルールを自分のルールとして徹底できるかどうかも、実際の運用成果を左右する重要な要素になってくると思うのです。

なお、ロスカットは損失の拡大を抑えるための仕組みですが、相場急変時などには想定価格で決済されず、損失を確実に限定するものではございません。相場の急激な変動、窓開けや流動性の低下などにより、証拠金を超える損失が生じる可能性があることにご留意ください。

利益の一部を引き出すという考え方

利益の一部を引き出すという考え方

利益をすべて証拠金へ組み入れるのではなく、一部を引き出して残りだけを組み入れる、という考え方もあります。現実的な複利運用を目指すのであれば、資金管理の工夫が欠かせないと考えております。

例を出すならば、初期資金が100万円で、毎月5万円の利益を目指しているとしましょう。その月に利益が出たら、その一部を取引口座の外へ引き出し、残りを証拠金に組み込むというやり方です。こうすることで、複利の効果を得つつも、リスク全体を緩和できる可能性があります。

ただし、どの程度の比率で利益を引き出すべきかは、ご自身の資金状況やリスク許容度に応じて判断する必要がありますので、単純な正解があるわけではないのです。

シミュレーションツールを使うときの注意

シミュレーションツールを使うときの注意

多くのツールは、税金・取引手数料・スプレッド・損失の出た月を、計算に入れていません。インターネット上には複利計算を助けるシミュレーションツールが多数存在しておりますが、これらを使用する際には留意すべき点があると思うのです。

  • 毎月一定の利益率を前提にしている——実際の相場変動や連続した損失といった不確実性が反映されていません
  • コストが差し引かれていない——税金、取引手数料、スプレッド(買値と売値の差)が計算に入っていないことが多いものです
  • 示される金額は楽観的な見積もり——毎月一定の利益を継続して得られるという前提そのものが、実際には成り立ちにくいものです

シミュレーション結果は参考値として捉え、あくまで楽観的な見積もりであることを忘れないようにしたいのです。

よくある質問

Q1. 記事に出ている金額は、実際に得られる金額ですか?

いいえ。すべて「毎月かならずその利益率を達成した場合」の計算値です。実際の取引では利益が出ない月も損失の月もあり、税金・手数料・スプレッドも差し引かれます。海外FXは元本も利益も保証されず、相場急変時には預けた証拠金を超える損失が生じる場合があります。

Q2. 月利が1%違うだけで、そんなに変わるのですか?

計算上は変わります。初期資金50万円の場合、月利2%なら1年後は約63.4万円、月利3%なら約71.3万円という理論値になります。12回かけ算を重ねるため、差が開いていく形です。ただしこれは毎月その利益率を達成した場合の数字であり、達成できる利益率を示すものではありません。

Q3. 損失が出た月があると、どうなりますか?

それまで積み上げた分から差し引かれるため、複利の効果は弱まります。損失率によっては、それまでの利益の一部または全部が相殺されます。例えば毎月2%の利益を想定していても、途中で5%の損失を被れば、そこまでの数か月分に相当する額が失われる計算になります。シミュレーションの表には、この「負ける月」が入っていません。

Q4. 利益は全部、証拠金に組み入れたほうがよいのですか?

一概には言えません。全部組み入れれば計算上の増え方は大きくなりますが、そのぶん相場の変動にさらす金額も増えます。一部を引き出して残りを組み入れる方法もありますが、どの比率が適切かはご自身の資金状況やリスク許容度によって異なり、単純な正解はありません。

まとめ

複利の計算は、毎月かならず同じ利益率を達成した場合の理論値です。1か月でも損失が出れば、その前提は崩れます。この記事の表は、複利という仕組みの形を見るためのものであって、達成できる金額を示すものではありません。数字が大きく見えるほど、その前提がどれだけ厳しいかを一緒に見ておくのが、順序としては先だと考えております。海外FXは元本も利益も保証されず、レバレッジにより損失が拡大し、相場急変時には預けた証拠金を超える損失が生じる場合があります。

数字は理論値。自分の条件で確かめる

この記事の数字は、税金・手数料・スプレッドを含まない一例です。実際の損益は取引結果や口座条件によって上下します。確認先は2つです。

  • ご利用の業者の取引条件——スプレッド、取引手数料、ロスカット水準は業者・口座タイプ・銘柄によって異なります。取引約款でご確認ください
  • 税金の扱い——海外FXの利益にかかる税は、国税庁のウェブサイトで確認するか、税理士へご相談ください

本記事は特定の取引や運用方法を推奨するものではありません。取引をするかどうかは、ご自身の資金状況・経験・目的・リスク許容度に照らしてご判断ください。

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